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モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2019
          10月12日(土) セレイナ・アン/Blue Vintage/Blu-Swing/井上銘/Hanah-Spring
          10月13日(日) 浅葉裕史/ハクエイ・キム/Emerald/m.s.t./ユッカ・エスコラ ソウル・トリオ
          10月14日(月・祝) 1983/.PUSH/竹内アンナ/中村恵介HUMADOPE/石川周之介
by 高原千紘
2019/09/19


ジャズは難しくない!
音楽は好きだけどジャズはちょっと…と
思ってしまうアナタにこそ見て聞いてほしい!!


今年で4度目となるモントルー・ジャズフェスティバル・ジャパンが10月12日~14日の3日間、
東京・日本橋で開催される。

モントルー・ジャズ・フェスティバルといえば歴史ある格式高いジャズフェスとの認識が強く、正直興味を持つことすら躊躇していたのだが、モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパンは本国のスピリットを継いで日本独自の形で2015年にスタートしたという比較的新しいジャズフェスだ。

近年、ジャズと一括りに言い切ることのできないクロスオーバーサウンドを展開するアーティスト達が、続々とライブハウス、ロックフェスなどを席捲し、その界隈のオーディエンスを魅了している。ここでは、普段ジャズはあまり聞かないけどクラブやライブハウスには足を運んでいる、というような方達こそ楽しめるのではないかと思われる1日目に注目してみたい。

国内外で活躍中であるのはいうまでもないが、ジャンルの壁が厚めに思える日本の音楽シーンで、積極的に垣根を越えて先に述べたようなクロスオーバーのスタイルを築き上げてきた先駆者とも言えるSOIL&”PIMP”SESSIONSから、メンバーの丈青(p)、秋田ゴールドマン(b)、みどりん(drs)によるトリオ編成のバンド、J.A.Mがこの日1組目に登場する。ハウス、エレクトロ、ロック、HIPHOP/R&Bなど様々なジャンルをジャズに昇華させた独自のグルーヴはジャズファンのみならず、思わず体が動いてしまう心地良さがあるだろう。美しいメロディを擁するチルアウトなサウンドから、つい跳ねて踊って盛り上がりたくなるようなアグレッシブなサウンドまで曲調も多岐に渡る。当日どのようなセットリストで聞かせてくれるのかとても楽しみだ。

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同日、2番目に登場予定のBADBADNOTGOODもぜひ聞きたい。
バンドは2011年にトロントの大学在学中に結成されたというからメンバーはまだ若いのだが、初めてアルバム「IV」を聞いた時、70年代を舞台にした探偵・スパイものの映画音楽のような印象を持った。ダンディーなイイ男が登場しそうな渋さと何か事件が起こりそうなワクワク感がある。オトナのウィットに富んだ、ハードボイルドなオリジナルストーリーを思い浮かべながら聞いてみるのもおもしろいのではないか。こちらも期待が高まる。

そして1日目のトリを飾るTHE FIVE CORNERS QUINTETはさらに時代が遡った50~60年代のジャズをコンセプトにしているとのことだから、この日1日のタイムテーブルで幅広い年代のサウンドを踏襲した今のジャズを一気に堪能できることになる。
THE FIVE CORNERS QUINTETを聞いてみて、個人的にはとても正統派なジャズに思えたのだが、2000年代初頭のヨーロッパのクラブジャズシーンを賑わせていたというので驚いた。古き良きジャズ黄金期を彷彿させつつも、モダンでスタイリッシュ。若い世代から年配の方までそれぞれの想いを馳せながら楽しめるに違いない。2012年より活動休止をしていた彼らが、この日のためだけに1日限定復活するという貴重なライブ、しっかりと目と耳に焼き付けよう。



【モントルー・ジャズフェスティバル・ジャパン】https://www.montreuxjazz.jp

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