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2015年8月6日・7日・13日・14日/国営ひたち海浜公園 (茨城県ひたちなか市)
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016
ミュージックソムリエが見た現地の様子とは?

2016年8月6日(土)、7日(日)と13日(土)、14日(日)の2週に渡り行われた
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016(以下、ロック・イン・ジャパン)の熱狂を振り返ります。
2016/10/11
8.6(土)【1:by 石井由紀子
<若い子だけのものではない!16年目のひたちなか>


夏フェスらしさ満開!灼熱の会場



最高気温33.8℃の炎天下。190haを超える広大な敷地面積の国営ひたち海浜公園は、”夏フェスらしい”熱気が漂っていました。各ステージから漏れ聞こえる音楽、グッズに身を包みながら、会場内に置かれたオブジェで写真を撮る人々。お目当てのアーティストを見るために、炎天下の中のんびりと移動する姿。特に、ここロック・イン・ジャパンはステージが7つあるので、他ステージに移動する度、さまざまなライブ音楽が耳に入ります。また、オフィシャルグッズもカラフルで可愛いく、Tシャツだけでも23種類と他フェスよりも種類が豊富です。オフィシャルグッズを身につけ、仲間と記念撮影をしてSNSに拡散。厳しい暑さの中でも、会場には平和な雰囲気が漂っていました。


20代だけじゃない!みんな楽しんでいる



ロック・イン・ジャパンは、20代を中心とした若い層が多い印象を持つ人も多いかと思います。確かに会場で多くみかけるのは、大学生くらいから20代の若者です。でも、よく見るとファミリーから40代以上の大人も結構多い。各世代が楽しく過ごしているのです。 出演アーティストも若手だけではありません。8月6日には、人間椅子やORIGINAL LOVEが出演していますし、the HIATUS、Dragon Ash、Coccoは30代でも青春時代から聴き続けてきたアーティストです。Dragon Ashに至っては、第1回の開催からの連続出演アーティスト。どの世代でも楽しめるラインナップが揃っています。


真昼のORIGINAL LOVE



14:35にSOUND OF FORESTに登場したORIGINAL LOVEのステージには、30代以上の大人を中心に多くの観客が集まっていました。SOUND OF FORESTは、森の中に作られたステージ。程よく落ち着きのある場所なので、アーティストと観客の距離が近いのが魅力です。



黒のジャケットと細身のパンツで、黒に統一された格好で登場した田島貴男の存在感は、圧倒的でした。普段よりも小さいステージのライブでも、パフォーマンスは大きく一つ一つから目が離せない。ホーン隊も含めたファンクミュージックのステージは、真夏の昼下がりを更に暑くするものでした。「接吻」の瞬間、観客から沸き立つ歓声。夕暮れ時に似合う曲を、底抜けに明るい雰囲気で、手を振りながら田島貴男と共に観客が歌うという、フェスならではの光景を見ることができました。


夕暮れ時もキュウソネコカミは熱い



一方で、若手アーティストのステージでも、幅広い世代の観客を見ることもありました。キュウソネコカミは、その代表格と言えるバンドです。2番目に大きいステージ、LAKE STAGEでは、サウンドチェックから、観客を盛り上げる、躍らせる。さながら本番のような光景が広がっていました。ステージに近いエリアは若い観客が多いものの、後ろの方に行くと、おそらく初めてキュウソネコカミを観るのであろう、30代くらいの観客の姿も見られました。



「ビビった」から始まり、観客との息の合ったコール・アンド・レスポンスなど、初めて彼らのライブを観たであろう観客が、爆笑しながら見ていた姿が印象的でした。夕方のひたちなかに響く”ヤンキー怖い”のコール。気がつけば、誰もが笑顔で歌っている様子は、ライブを楽しむということをまさに体現しているかのよう。ラストの「何も無い休日」では、どの世代にも刺さる言葉が響き、キュウソネコカミの違った一面を見られるものでした。


音楽を愛する好循環をつくる
年々、規模も動員数も、出演アーティストも増えているロック・イン・ジャパン。出演アーティストの顔ぶれが多彩なことは、過去から変わっていないように思います。実は私、第2回(2001年)から遊びに来ているのですが、佐野元春 and The Hobo King Bandが出演するなど、ベテランも出演していました。昔からここは、若い観客が好きなアーティストだけではなく、熟練のパフォーマンスを観ることができる場所なのです。また、2000年代は若手だったアーティストが、10年以上のキャリアを積んで、ひたちなかでライブを披露しています。 さまざまな顔ぶれのアーティストが居ればいるほど、観客も多くの音楽に触れ、音楽を愛する人が増えていく土壌を作ることができるのです。音楽を愛することに、年代は関係ありません。若い子向けのフェスではなく、多くの人が平等に楽しめるフェス。それが、ロック・イン・ジャパンなのだと、改めて思いました。


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石井由紀子 (ミュージックソムリエ)
胎教はTHE BEATLESという、生まれる前からロック好きのフリーアナウンサー。ロックキッズを経て、今はロックレディとして日々ライブ会場やフェスに出没。日本の大型フェスは、ほぼ経験済み。”おひとりさま上等”精神でいるものの、カップルで参戦している人を見ると少し寂しくなるのが最近の悩み。フェスは大物を見る楽しみもあるけれど、ニューカマーをまとめてチェックする音楽見本市という位置づけで参戦することが多い。


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