ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016

ミュージックソムリエが見た現地の様子とは?
2015年8月6日・7日・13日・14日/国営ひたち海浜公園 (茨城県ひたちなか市)

【3】

8.13(土)
<洋楽とV系に偏った私でも最高のイベント!>

元々洋楽とV系に偏った趣味の私が、ロック・イン・ジャパンに行くのはかなりのチャレンジで、もちろん初体験だったのだが、天気にも恵まれ、最高の夏のイベントになった。

クリープハイプGRASS STAGE 11:50〜

午前中に聴くのはなんだかもったいないような、夕暮れ時に聴きたいなぁ…と思ってしまう気持ち良いグルーヴで、もっと聴いていたいと思えるパフォーマンスだった。「夏らしい曲を…」というMCの後、ひどくアッパーな楽曲でたたみ込んでくるのかとやや構えたが、涼しげなギター音に聴き入ってしまうような瞬間も多々あり、お祭りムードに飲まれることなく、あの大きなステージでしっかりと聴かせる演奏をしてくれた。初心者の私もとても楽しめるライブだった。

Plastic TreePARK STAGE 12:50〜

ダークなお伽話のような、幻想的世界観を繰り広げるライブをする印象が強かった彼らなので、真昼間のステージでは一体どんなライブを見せてくれるのか、期待と不安の入り混じった気持ちでスタートを待った。が、音が鳴った瞬間にそんな不安は吹き飛んだ。ギターを激しく掻き鳴らしながら歌い、その空間をぐいぐいリードしていく有村氏に、美しく儚げなルックスに反して男らしさを感じ、安心して身を委ねることができた。この場で初披露となった新曲「サイレントノイズ」は、らしさの溢れた切なく美しいメロディを擁するミドルテンポのロックチューンで、初めてとは思えない盛り上がりを見せていた。 最後に「すごい楽しい白昼夢でした!」という言葉を残して去っていった有村氏の姿を見送りながら、本当にその通りだったと、ふんわり幸せな気持ちになった。

[Alexandros]GRASS STAGE 17:10〜

昨年2月に行われたVAMPS主宰のVAMPARK FEST以来、私にとっては約1年半ぶりのライブだったのだが、あの時垣間見せていた初々しさはどこへやら…。巨大な野外ステージとどこまでも続くオーディエンスを前に、凛とした姿でパフォーマンスする彼らに、今の”勢い”を感じざるを得なかった。そして、こんなに色気のあるバンドだったっけ?!と戸惑うくらいセクシーで、序盤から早々にノックアウトされてしまった。すっかり名刺代わりの一曲として知られるようになった「ワタリドリ」では、後ろの方からもさらに人が駆け寄って、みんなで楽しそうに跳ねて踊っていた。その様子はなんだか感慨深いものがあった。心から、もっと見たい!!というワクワクした気持ちになったライブは久しぶりで、とても嬉しかった。

THE YELLOW MONKEYGRASS STAGE 18:30〜

15年ぶりのひたちなか、再結成後初のフェスということで、期待値はMax!私は残念ながら帰りの電車の時間があったため、始まって間も無く会場を後にしなければならなかったのだが、生イエモンが初めての私は、どうしても、最初だけでも見なければ!!と、はやる気持ちを抑えつつ登場を待った。本当に少しでもあの場に居られて良かったと思った。前の[Alexandros]の色気にヤラレタ…と思っていたのにも関わらず、一曲めの「SUCK OF LIFE」から、吉井さんの一枚上手なエロパワーに度肝を抜かれてしまった。。メンバー全員揃った時のものすごいオーラにステージがウワーッと華やぎ、真のオトナの男の色気をこれでもか!と見せつけられて、身体の内側がとろける感覚だった。さすがとしか言いようがない。「楽園」を聴けただけでも感無量であった。帰りの出口へ向かう途中の道のりを向こうから聞こえる「球根」を背に歩くのは、後ろ髪引かれまくると同時に、泣けてくるほど贅沢な時間だと思った。あんなに完璧な姿での復活は、ファンにとってこの上なく幸せなことに違いないと確信した。